SSブログ

天王祭 [名古屋散策]

DSCF2900.jpg
出来町・筒井町天王祭。
近所でしたので行ってきました。
天王信仰といえば京都の八坂神社ですね。
祭神は牛頭天王です。
疫病神ですので、祭ることにより「疫病退散」のご利益につながるそうです。
名古屋の天王祭も祇園会と同じ趣旨と思います。
尾張地方の天王信仰の中心は津島神社だと言われています。
それで、名古屋でも天王社が町内ごとに祭られているのでしょう。
DSCF2840.jpg
出来町の山車です。
太平洋戦争の空襲を潜り抜けた江戸時代からの山車です。
出来町の名前が気に入っています。
出来町には古出来町と新出来町がありますが、
角川日本地名大辞典の「古出来町」の項を引くと、
『城下の東辺に発生し、初めは古町屋と称した。』と紹介されています。

名古屋は、ご存知のように徳川家康によって計画的につくられた城下町です。
慶長15年(1610年)から19年にかけての、
「清州越し」と呼ばれる清州からの大移動で成立しました。
お城から寺社・町屋まで移転させ、碁盤目状に区画された地に配置した計画都市です。
出来町は、清州越しの町ではなく、その後の発展で出来た町です。
辞典の解説文「城下の東辺に発生し・・・」が、計画者の想定外感を暗示しています。
予想外ですが出来ちゃった町で、出来町。
しかも、どんどん出来ちゃって、古出来町、新出来町があります。
このストレート感が素晴らしいと思いませんか。
DSCF2865.jpg
こちらは、筒井町の山車です。
文政元年(1818年)頃の制作と伝えられる山車です。
重量は5トン程度、それに歴史の重み加わり、
交差点での方向転換では、冒頭の画像のような仕儀となります。
山車が上手く回れば、見物人から拍手が沸きます。
DSCF2905.jpg
祭り最終日の徳川園(尾張藩下屋敷跡)での「山車揃え」が見どころです。
出来町・筒井町の山車がここに揃って、パフォーマンスを繰り広げます。
DSCF2895.jpg
愛知県郷土資料刊行会の「東区の歴史」では、
『おはやしは、小学校4・5・6年生の男子が練習して出るが、人数が減ったので女子を入れなければならない実情である。』
と嘆いていますが、私は一向に気になりません。
ぜんぜん・・・。
写真で、演者の膝にかけた半纏に木瓜紋が描かれています。
木瓜紋が織田家の家紋として知られていますが、津島神社の紋でもあります。
というか信長の織田家は津島が本拠地でありましたから、つながりがあるのでしょう。
余談ですが。
DSCF2929.jpg
徳川美術館の前に勢ぞろいした山車です。
一基づつ順に繰り広げられるからくり人形のパフォーマンスは、
飽きることなく面白く見物できました。

しかし、好天に恵まれ日差しは暑かったのです。
見物後、ビールで身体のバランスを調整しました。
日本歴史地名大系〈第23巻〉愛知県の地名 (1981年)

日本歴史地名大系〈第23巻〉愛知県の地名 (1981年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 1981/11
  • メディア: -
東区の歴史 (名古屋区史シリーズ)

東区の歴史 (名古屋区史シリーズ)

  • 作者: 東区の歴史編さん会
  • 出版社/メーカー: 愛知県郷土資料刊行会
  • 発売日: 2001/12
  •        メディア: 単行本

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

名古屋控訴院大垣城そして朝日屋 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。